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整備士不足は解消されているのか|令和7年度「整備業実態調査」結果
国も整備士業界も大きな課題としている「整備士・メカニック不足」は、実際解消されてきているのでしょうか。整備士の労働環境は今後どうなっていくのでしょうか。日本自動車整備振興会連合会が毎年調査している「整備業実態調査」の令和7年度(2025年)の調査結果の概要の一部の数字をまとめました。
- 目次
- 令和7年度調査結果|整備士数は33万3,475人で、前年より428人プラスと微増
- 自動車整備技能登録試験の受験者数と合格者数に、整備士不足解消の兆しが
- 整備士不足解消の兆しが見えてきている業界全体が取り組むべき2つの大切なこと
令和7年度調査結果|整備士数は33万3,475人で、前年より428人プラスと、2年連続で微増
日本自動車整備振興会連合会(日整連)が毎年調査している「整備業実態調査」の令和7年度(2025年)の調査結果の概要が発表されました。
自動車整備業関連の令和7年度データと前年との比較
| 令和5年度 2023年 |
令和6年度 2024年 |
令和7年度 2025年 |
前年との比較 | |
|---|---|---|---|---|
| 事業場(工場)数 | 9万1,849 | 9万2,384 | 9万2,251 | |
| 整備関係従業員数(人) | 55万4,307 | 56万2,869 | 56万5,680 | |
| 整備要員(工員)数(人) | 39万9,770 | 40万2,025 | 40万2,367 | |
| うち整備士数(人) | 33万1,255 | 33万3,047 | 33万3,475 | |
| 整備士1人あたりの年間整備売上高(千円) | 14,857 | 15,627 | 16,595 | |
| 総整備売上(億円) | 59,072 | 62,561 | 66,592 | |
| 整備士平均年齢(歳) | 47.2 | 47.4 | 47.7 | |
| 整備士1人あたりの年間給与(千円) | 4,172.8 | 4,257.9 | 4,428.9 | |
| 保有車両数※3月末(千台) | 82,451 | 82,569 | 82,700 |
データのポイントまとめ
- 年間給与がUP。前年より17万円UP。
- 保有車両数は前年より13万台増加 → 過去最高の台数。毎年増加中。
- 整備士1人あたりの年間整備売上高がアップ。
- 整備士数は、428人増えている。整備士の微増傾向は続いている。
- しかし、その裏には、1人あたりの業務負担が増加等の問題があるかも…
調査結果によると、総整備売上高は6兆6,592億円で、前年度と比較すると4,000億円増(6.1%増)という結果に。増加傾向が続いています。
業態別に見てみると、専業・兼業が3,035億円アップ(9.1%増)、ディーラーが750億円アップ(2.5%増)、自家が246億円アップ(8.6%増)で、いずれも売上が増加していました。
整備士用語説明
- 専 業:整備業の売上高が、総売上高の 50%を超える事業場
- 兼 業:兼業部門(自動車販売、部品用品販売、保険、石油販売等)の売上高が、総売上高の 50%以上を占める 事業場(ディーラー除く)。
- 自 家:主として自企業が保有する車両の整備を行っている事業場
- ディーラー:自動車製造会社または国内一手卸売販売会社と特約販売店契約を結んでいる企業の事 業場
良いトピックスとしては、整備士1人あたりの年間給与が442.8万円で、17万円UPしました。年間給与は5年連続で増加しています。
整備士1人あたりの年間整備売上高も、96万8千円増加しました。しかし、整備士が不足しているという背景があるため、1人あたりの業務負担の増加が発生しているとも考えられます。
実際、整備士数は前年から428人の増加(0.1%増)にとどまっており、データの上では整備士の不足は続いている状況と言えます。

総整備売上は、ここ4年は増加し続けています。しかし、整備士数は一旦減少し、その後も微増にとどまっています。このまま整備士・メカニックの人数が伸び悩めば、整備士一人あたりの業務負担の増加が深刻な問題になりかねないので、やはり整備士を解消することが整備士業界の最重要課題だと言えるでしょう。
このように整備士・メカニックの減少は続いているのですが、次の表が示すように、整備士不足が今後解消されていく兆しが見えるデータも出てきています。
自動車整備技能登録試験の受験者数と合格者数に、整備士不足解消の兆しが
整備士の全体の数は微増しているが、令和7年に実施された「自動車整備士技能試験」の受験者数、合格者数はともにほぼ横ばいかやや減少しています。
表:自動車整備技能登録試験の受験者数と合格者数
| 令和4年度 第1回 |
令和5年度 第1回 |
令和6年度 第1回 |
令和7年度 第1回 |
|
|---|---|---|---|---|
| 実施日 | R4.10.2 | R5.10.1 | R6.10.6 | R7.10.5 |
| 受験者数 | 9,025人 | 8,946人 | 8,434人 | 8,566人 |
| 合格者数 | 6,025人 | 6,145人 | 5,802人 | 5,799人 |
| 合格率 | 66.8% | 68.7% | 68.8% | 67.7% |
| 前年度より 合格者数は 120人増 |
前年度より 合格者数は 343人減 |
前年度より 合格者数は 3人減 |
整備士の登録試験の受験者数・合格者数とも、ほぼ横ばいかやや減少している状態です。整備士を目指して受験する方々が増えることが重要だと言えます。
整備士不足解消の兆しが見えてきている今、整備士業界全体が取り組むべき2つの大切なこと
整備士を志す人がこのまま順調に増えていけば、整備士不足は解消されていくでしょう。
しかし、離職者が増えてしまうと、せっかく整備士になる人が増えても、全体の整備士不足は解消されないままとまってしまいます。
そのために、国や整備士業界全体が力を合わせて、引き続き整備士の魅力をどんどん発信していき、整備士を志す人を増やすこと、そして、現在自動車整備士として力を発揮している人達が、より仕事に魅力を感じるように、労働環境の改善をきちんと実行し離職者を減らすこと、この2点を同時に取り組むことが重要となってきています。
整備士の転職に関する迷いと悩みを解決するための情報を、編集部が厳選してお届けします。

