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【平成30年版】自動車整備士の平均給料(月給)と平均年収

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目次
平成30年 自動車整備士の平均給料(月給)と平均年収・手取り額
整備士の年収は9年間で38.4万円もアップしている!!
企業の従業員規模は給料に影響する?
年代別で月給と年収はどのように変わるのか
整備士の年収は他の業種とくらべて低いのか?

平成30年 自動車整備士の平均給料(月給)と平均年収・手取り額

給料が安いと言われる自動車整備士の仕事ですが、月給や年収は年々改善傾向にあります。

平成29年度の平均月給は29.3万円で、平均年収は425.5万円でしたが、平成30年度は、厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」によると整備士(自動車整備業に勤務する者)の毎月の給料(月給)と賞与は次のようになります。

月給29.4万円
年収426.7万円
自動車整備士 36.8 11.4 29.4 73.9 426.7 168 19 187

統計元:厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」

自動車整備士として働く人の給料の手取り額

月給29.4万円、年収426.7万円は「総支給額」となりますので、手取り額ではありません。社会保険などを引かれた後の実際の手取りの給料はどの位になるのでしょうか?

手取りは支給額の約20%が各種保険(健康保険、雇用保険等)で引かれると仮定すると

【月給(29.3万円)-各種保険(5.86万円)】となり

およそ、手取り月給は23.4万円

年収は
【手取り月給×12ヶ月+賞与(73.9万円)-賞与分の各種保険(14.8万円)】となり

およそ、手取り年収は約339.9万円

となります。

整備士の年収は9年間で38.4万円もアップしている!

平成21年(2009年)から平成30年(2018年)の間に、整備士の年収は38.4万円近くアップ(平均月給2.3万円増、平均賞与10.8万円増)しています。

平成28年(2016年)には、一度給料がダウンしていますが、翌年の平成29年から再び右肩上がりで推移しています。

一方、全産業を見ると9年間の間に伸びた平均年収は25.8万円でした。このことから、全産業と比べても整備士の待遇は年々改善されているといえるでしょう。

月給 賞与 年収
自動車整備士 平成30年 29.4 73.9 426.7 168 19 187
平成29年 29.3 73.9 425.5 168 19 187
平成28年 28.9 70.6 417.8 169 20 189
平成27年 29.1 72.4 421.6 168 20 188
平成26年 28.1 68.0 405.2 170 17 187
平成21年 27.1 63.1 388.3 170 15 185
全産業 平成30年 33.6 93.1 496.3 164 13 177
平成29年 33.3 90.6 490.2 165 13 178
平成28年 33.4 89.4 489.9 164 13 177
平成27年 33.3 89.3 488.9 164 13 177
平成26年 30.0 84.2 444.2 163 14 177
平成21年 31.8 88.9 470.5 165 11 176

統計元:厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」

<まとめ>

  • 整備士の給料は平成21年から平成30年の間に、年収が38.4万円アップ(平均月給2.3万円増、平均賞与10.8万円増)
  • 全産業と比べると、整備士の待遇の方が改善されている
  • 整備士の給料は右肩上がりで伸びている

従業員規模からみる整備士の待遇の改善状況

一般的に企業の規模が大きいほど待遇が良くなるイメージがありますが、整備士の場合はどうなのでしょうか。

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」のデータ(平成28~平成30年)を参考に「10~99名」、「100~999名」、「1000名以上」の3つの企業規模に分けて年収や時給単価を比較していきます。

事業規模によって、月間の平均労働時間

厚生労働省の調査によると、平成30年の整備士の労働時間は「10~99名規模の企業」で月間188時間、「100~999名規模の企業」で184時間「1,000名以上の企業」で190時間となっており、1,000名以上の企業が労働時間が長い傾向にあることがわかります。1000名以上の企業の労働時間は平成28年からの3年間で5時間増加しています。

一方で、「10~99名規模の企業」の労働時間は平成28年の195時間から年々減少していることがわかります。

また、過去3年間の企業規模ごとの月間労働時間の推移は下の表のようになります。

従業員数
10~99名 平成30年 175 13 188
平成29年 177 14 191
平成28年 179 16 195
100~999名 平成30年 165 19 184
平成29年 164 19 183
平成28年 165 20 185
1000名以上 平成30年 163 27 190
平成29年 162 29 191
平成28年 160 25 185

統計元:厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」

労働時間

企業規模で給与はどう変わる?

データを見ると、「10~99名規模の企業」で年収396.5万円「100~999名規模の企業」で425.9万円「1,000名以上規模の企業」で487.8万円となっており、企業規模が大きいほど年収がアップする傾向にあることがわかります。

また、「10~99名規模の企業」と「100~999名規模の企業」の年収が落ち込む中、「1,000名以上規模の企業」だけが昨年と比較して年収がアップしています。


年収を時給換算するとどうなる?

時給が高ければ、給与が高い、もしくは労働時間が短いということになるので、待遇の良し悪しを判断する1つの指標になります。

それぞれの企業規模の年収を時給に換算するとどのような結果になるのでしょうか?


企業規模別に過去3年間の年収を時給換算すると、年収同様「1000名以上規模の企業」が2,139.5円と最も高い結果になりました。

一方で、「10~99名規模の企業」は1757.5円と他の2つに比べてやや低めですが、過去3年間で見ると年々増加の傾向にあるため、待遇は徐々に改善しているといえるでしょう。

「100~999名規模の企業」は「10~99名規模の企業」と比べると、時給は高いものの、昨対比で年収が下がった上に月の労働時間も増えてしまっています。

小・中規模の整備事業所の待遇改善(年収) 小・中規模の整備事業所の待遇改善(時給) 小・中規模の整備事業所の待遇改善(年収アップ率) 小・中規模の整備事業所の待遇改善(時給アップ率)
従業員数
10~99名 平成30年 28.7 52.1 396.5 175 13 1188 1,757.5
平成29年 29.4 45.0 397.8 177 14 191 1,735.6
平成28年 28.9 47.4 394.3 179 16 195 1,684.9
100~999名 平成30年 28.7 81.5 425.9 165 19 184 1,928.9
平成29年 28.8 85.5 431.1 164 19 1183 1,963.1
平成28年 27.9 77.4 412.6 165 20 185 1,858.7
1,000名以上 平成30年 32.8 94.2 487.8 163 27 190 2,139.5
平成29年 31.0 91.3 463.3 162 29 191 2,021.4
平成28年 31.9 100.8 483.3 160 25 185 2,177.1

統計元:厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」

※時給=年収/(月の労働時間×12ヶ月) で計算

<まとめ>

  • 「1000名以上規模の企業」の労働時間が増加傾向にあるものの、年収が高いため時給換算しても他の企業規模に比べ待遇が良い
  • 「100~999名規模の企業」は「10~99名規模の企業」と比べると待遇は良いが、昨年と比較すると年収ダウン、労働時間増
  • 「10~99名規模の企業」の待遇は他の企業規模に比べまだまだ劣っているが、確実に年々改善している

年齢に比例して給与は上がる?年収が最も高くなる年齢は?

一般的に年齢(勤続年数)を重ねるほど給与は上がっていきますが、整備士の場合どのように年収が推移していくのでしょうか?
年収が大きく上がるタイミングや年収がピークを迎える年代に注目して見ていきましょう。


整備士の給与が一番伸びるのは20代前半から後半、年収のピークを迎えるのは40代後半

年代別に整備士の給料を見てみると、年収のピークは45~49歳の512.3万円(平均月給35.1万円、平均賞与91.1万円)で、それ以降は少しずつ減少していく傾向にあります。

20代前半(20~24歳)から20代後半(25~29歳)の給与の変動率が最も大きく平均年収でみると78.7万円もアップします。そのため、25~29歳が整備士として待遇が大きく変わるタイミングといえそうです。

また、年収が大きくダウンするのは60代前半で、50代後半の478.2万円から100万円近く年収が下がっています。

月給 年収
 ~19歳 0.9 19.3 11.9 243.5 172 11 183
20~24歳 2.2 22.5 44.6 314.6 166 16 182 129.2%
25~29歳 5.6 26.4 76.5 393.3 166 20 186 125.0%
30~34歳 9.6 29.9 83.3 442.1 169 22 188 112.4%
35~39歳 12.5 32.7 88.8 481.2 169 22 191 108.8%
40~44歳 15.7 34.1 91.0 500.2 169 22 191 103.9%
45~49歳 17.9 35.1 91.1 512.3 170 17 187 102.4%
50~54歳 21.2 34.9 87.0 505.8 171 16 187 98.7%
55~59歳 22.0 33.4 77.4 478.2 172 14 186 94.5%
60~64歳 26.5 27.1 55.3 378.5 171 11 182 79.2%
65~69歳 24.9 22.9 24.0 298.8 173 5 178 78.9%

統計元:厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」

<まとめ>

  • 整備士の給与が大きく伸びるのは20代後半
  • 整備士の年収のピークは45~49歳の512.3万円(平均月給35.1万円、平均賞与91.1万円)
  • 60代前半から平均年収が大幅ダウンする

他の職種と比べると整備士の給料は本当に安いのか
(平成30年版)

平成21年に比べると9年間で大きく待遇が改善されている自動車整備士の仕事ですが、他の業種と比べるとどうなのでしょうか?

下記、6業種と比較して見ていきましょう。

  • ・自動車外交販売員
  • ・保険外交員
  • ・大型貨物自動車運転者
  • ・普通・小型貨物自動車運転者
  • ・保育士
  • ・理容・美容師

他の職種との月給・年収の比較

6つの業種と比較すると、整備士の月給は7業種中5番目と低めの結果に。

保険外交員や営業用普通・小型自動車運転者と比べる1~2万円ほど低いですが、年収で見ると5~10万円ほど高くなっており、7業種中3番目に高い数字になっています。

6つの業種と比較すると整備士の月給は5番目と少なめですが、年収は3番目なので賞与が高いことが分かります。


整備士同様に国家資格が必要な保育士、理容・美容師といった業種と比較すると整備士の月給は4.9~5.5万円ほど高く、年収で見ると69.2~125.5万円ほど開きがあります。


ここでは、6つの業種と月給・年収について比較しました。
次は業種ごとの労働時間の長さを見ながら、年収を労働時間で割って時給に換算して比較してみましょう。

異業種との月給の比較 異業種との年収の比較
自動車整備士 36.8 11.4 29.4 73.9 426.7 168 19 187
自動車外交販売員 36.7 12.2 33.9 93.6 500.4 166 18 184
保険外交員 45.5 10.1 30.5 55.5 421.5 142 1 143
営業用大型貨物自動車運転者 48.6 12.0 35.3 32.6 456.2 176 39 215
営業用普通・小型貨物自動車運転者 45.9 10.4 31.5 37.9 415.9 176 38 214
保育士 36.8 8.1 23.9 70.7 357.5 169 4 173
理容・美容師 32.0 7.3 24.5 7.2 301.2 173 8 181

統計元:厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」

職種ごとに年収を時給に換算して比較

それぞれの職種の年収を月の労働時間で割って時給に換算すると、整備士は自動車外交販売員、保険外交員に次いで3番目
保育士と比較すると179円高く、理容・美容師と比べると500円以上も高いことが分かります。

整備士の年収に勝っている営業用大型貨物自動車運転者ですが、月の労働時間が214時間と整備士よりも25時間以上多いためその分年収が高くなっていると予想されます。

異業種との時給換算の比較
自動車整備士 426.7 168 19 187 1,901.5
自動車外交販売員 500.4 166 18 184 2,266.3
保険外交員 421.5 142 1 143 2,456.3
営業用大型貨物自動車運転者 456.2 176 39 215 1,768.2
営業用普通・小型貨物自動車運転者 415.9 176 38 214 1,619.5
保育士 357.5 169 4 173 1,722.1
理容・美容師 301.2 173 8 181 1,386.7

統計元:厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」

※時給=年収/(月の労働時間×12ヶ月) で計算

<まとめ>

  • 整備士の年収は自動車販売営業、大型貨物ドライバーよりも低いが、保険の営業、普通・小型貨物ドライバー、保育士、理容・美容師よりも高い
  • 整備士の年収は大型貨物ドライバーよりも低いが、時給に換算すると整備士の時給の方が高い

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